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聖火トーチで繋がる思い~佐々野 美緒子さん~ Vol.2

インタビュー / 対談 / 2021年12月01日

聖火トーチで繋がる思い~佐々野 美緒子さん~ Vol.1の続き

 

誰もが熱狂した東京オリンピック・パラリンピック。
そんな東京オリンピック・パラリンピックの聖火ランナーの方とご縁があり、聖火トーチを展示するためのトーチ台を東馬に依頼していただきました。
福岡県の聖火ランナー佐々野 美緒子さんは、小学校のPTA会長として聖火ランナーに応募、見事聖火ランナーに選出され、小学校へ聖火トーチを寄贈されるという事で、そのトーチ台を東馬が製作させていただける事に。

今回は、佐々野さんに聖火ランナー応募の思いについてインタビューさせていただきました。

 

佐々野 美緒子さん

宇美町立宇美小学校のPTA会長として、みんなの心に笑顔の火を灯したい、と聖火ランナーに応募。子どもたちに「夢を大きく抱いて欲しい」、 聖火リレーで「これから絶対いい事がある!」と皆の心に火をつけたいという思いで聖火を繋いだ。
縁があって東馬に聖火トーチ台の作製を依頼していただいた。

 

 

「ものづくりに対する想い」

生島:トーチ台を作ってくださった山口さんに聞きたいんですけど、作っている時に、どんな気持ちで作ったのかとか、何が難しかったのかとか教えていただきたいです。

 

山口:作るにあたってこういう図面を描くんですよね。正面図をまず描いて、大まかな寸法が決まった状態で、材料別に分けて図面を描くんですよね。こういうのを描きながら、小学校に置かれるというのは知ってたので、まあ倒れにくいようにはせんといかんていうので、まず重心を考えましたね。でも逆に重すぎてもいけんし、うちの工場で加工できる要領でやらんといけんし、でもオリンピックというイベントの一環というかね、聖火トーチを飾る展示ケースなもんで雑な物は作れんし―――。

 

生島:「丁寧にやらないかん」って言ってくれてたましたよね。

 

山口:逆に考えすぎて結構期日ギリギリになったところもあるんでね。(佐々野さんに向かって)いや、こっちの話ですけど。結構焦ったかなという感じですね、土台に関しては。

生島:すごい責任感を持ってやってらっしゃいましたもんね。今までの試作よりも時間がかかっていて、相当考えていたんだなと思って。

 

山口:センダンという無垢を使いたいって話があって、無垢材加工の取引業者があるんですけど、結構どこも「無理」って言われてしまって。なので、うちの機械で無理やり使って、無理やり加工して作って、塗装だけは外注にやってもらったんですけど。それが一番きつかったかな。

 

生島:センダン材というのは県産材なんですが佐々野さん聞きなじみないですよね?

 

山口:佐賀県で採れた材料で県産材ですね。

 

佐々野:へぇ~じゃあその県産材を使ってらっしゃるという事?

 

山口:そうですそうです。

生島:森林を守ろうというのを国がやっていて、佐賀県はセンダンという材を使って、佐賀県を活性化していこうということで頑張っていて。今東馬自体もセンダンを使った家具にチャレンジしたりしているんです。

 

山口:今回は、枠の部分とアクリル板の四方ですね、こっちが塗装してない無垢のままの状態です。

 

生島:うちの中でも特別な、普通使わないような材を使って作った。

 

佐々野:県産材…、県で産まれる材料。

 

生島:そうですそうです。高級材ですね。

 

佐々野:へぇ~想いが込もっていて嬉しいです。

 

生島:色とかもずっと二人で考えてましたよね。小学校に置くならと思って、なるべく爽やかな感じになるようにと。

佐々野:なるほど、それで白い台になっているんですね!

 

「自分で決めたことを守る」

生島:贈呈式ではどんな内容の話をされるんですか?

 

佐々野:えっとですね、宇美小学校で公演して欲しいと言われてます。内容は、聖火ランナーの応募枠に応募して内定した方法ですね、やっぱり戦略もありましたし、ゴールがあって、そのゴールを叶えないと何事も意味が無いじゃないですか。受験にしても、何かするにしても。小さな事大きな事もそこからだとは思うんですよね。

子ども達が勉強するにしても、何の為に勉強するのかといったら、やっぱりゴールがあって、それぞれのゴールを自分で決めないといけないんですけど、そのゴールの決め方だとか、そこへの迎え方だとか、というお話をしようかなと思うんです。

1年生〜6年生まで全校生徒に向けて講演するので、わかりやすく話していくんですけど、自信のない方ってすごく多いですよね。その自信をつけるにはどうしたらいいかっていう話を子供達にしようかと思うんですよね。まずやってみようという気がなければ、何事も始まらないので、そこを掘り出していくのに私なりのアドバイスができればいいなと思っています。1つは自分で決めたことを守る。

生島:自分で決めた事を守る――。

 

佐々野:明日の朝6時に起きようって決める。それで起きられたら「よし!」って自信がつきますよね。自分との約束を守るんですよね。でもやっぱりそこで6時に起きなかったりとか、自分で決めた事を守らなかったりとか、それを繰り返しちゃうととどんどん自信がなくなっていくんですよね。だから小学生でももう皆あると思うんですよね。これをしようと思ったけどしなかった自分がいる、だからもう自信がなくなる。まず自分で決めた事を守っていこうねという事を。

 

生島:佐々野さんの今回の経験を通して――?

 

佐々野:そうそう、どうやって作ってきたか。簡単に言うと「夢の叶え方」という風な形でやれたらなと。

聖火ランナーをするにあたって、まず、じゃあ期日までに、これとこれをしないといけないね。それでもできないようであれば誰かに「助けて下さい」って言うとかですね。誰かに助けてもらっていうので、自分が出来ない事をフォローしてもらって、そのゴールまで辿り着く事。そういうのをお話ししようと。

 

生島:夢を追いかける子ども達が増えたら、いじめとかもなくなるでしょうね。

 

佐々野:そうだと思います。やっぱりいじめてる子ども達って、暇だったりとか、自分に自信がなかったりだとかしてるとおもうんです。自分の夢に真っすぐ行こうとすると忙しいじゃないですか。人の事なんて構ってられないくらい勉強もしないといけないし、そんな暇はなくなるんです。

自分のスタートラインって皆それぞれ違うとは思うんですけど、だからそれも自分で設定していくんですよね。比べる必要もないし、自分が朝6時に起きると思ったら、自分が守ればいいだけなんですよね。これは人と比べる必要はない。だから自分のやりたい事も皆それぞれ違うし、あの人がこうだからこうするっていう事をしたら、やっぱり いじめ ってところに繋がると思いますね。

 

生島:たしかにそうですね。

 

佐々野:意外と簡単な事なんですよね。大人になって、複雑化して理由を付けて夢を追いかけない自分を肯定して――。

 

生島:なるほど。

 

「イメージができれば叶う」

佐々野:こうやって東馬さんにトーチ台を作ってもらったので、現実味があるんですよね。トーチ台を見た子ども達は「あ、人が作ったんだ」って。機械が作ったと思ってるかもしれませんよね。デジタルの世代なので。そうじゃないんだ、この人が作ったんだみたいな。というのが実感できると、子ども達はもちろん、お母さん方や親御さんも「仕事って何だろう?」って考えるそういうきっかけになってくれればいいなあって思ってます。それこそPICFAの原田さんがやってる福祉のね、自閉症・ダウン症・発達障害の子が今どんどん増えてるんですよね。小学校も、「なかよしクラス」ってうちの小学校は付けてるんですけど、私が子供を入学させた頃は2クラスあったんですけど、今5クラスあるんですよね。どんどん増えてるんですよ。

生島:特別学級と言われているやつですよね。5クラスもあるんですか?

 

佐々野:そう、増えてるんですよ。

 

山口:昔は1クラスくらいあったよね。

 

佐々野:昔はそうだったんですよね。1人か2人じゃないですか。それが増えてるんです。分けましょうという方向性に教育はなってきているんですけど、じゃあ親として、将来やっぱり不安なんですよね。その先に原田さんみたいに収入をメンバー達にきちんとあげられている会社があるんだっていうのが、人としてお母さん達や子ども達が触れられたら、将来の夢がまた続きますよね。そういう風に上手く繋がってくれたらいいなって私は思っています。

私一人の力だけでは何事もやっぱり空想だけで終わるので、それを実際、現実化する、現実味を帯びさせる、イメージをわかせるですよね、コーチングの手法なんですけど、イメージ出来たら大体叶うんですよね。写真のようなイメージが出来ると、夢って叶っていくんですけど、、「家具職人になりたい」って言ったら、じゃあ家具職人のイメージをこうやって頭に入れると―――。

 

生島:山口さん連れていきますよ。

 

山口:いやいや、家具職人とまではいかんって。

 

生島:いやでも、その、悩んだじゃないですか。重さとか。ああいう事だけでも刺激になると思うけどな、小学生にとっては。

 

山口:元々大手自動車メーカーに勤めていたんです。両親がもう歳なもんで、20年近く働いてたけどそこを辞めて、佐賀に帰ってきたんですよね。それで東馬に入ったんです。

元々大手自動車メーカーに勤めていたおかげで、こういう考える力、作るまでの想像というか鍛えられている気がするんですよね。それこそ鉄だとかを溶接しなきゃいけなかったから、考えながら作らんと大事故になるから、そういう基礎が身について、家具作りでも怪我したらダメだし、角あっちゃいかんなとか。色んな事を考えながら作る癖がついとるだけで。ものづくりは元々好きなんだよね。俺は美術とかも好きだった。

 

生島:今度、宇美小学校へトーチ台の贈呈式があるそうなのですが東馬が招待されたんですよね。

 

佐々野:コロナ禍なのでそんなに人は呼べないけど、6年生を集めて、東馬さんが作ってくれました!という贈呈式を

 

山口:今後こういうこと(オリンピック関連)に携われるのはないでしょうね。おそらく。絶対ないと思う。

 

佐々野:そうですよね。関わる事がね。こんなコロナの中でしたしね。

生島:すごい特殊な状況でしたもんね。

 

佐々野:そこに遺産を遺せたことがね、形として。

 

生島:社長もすごく喜んでますし私たちも誇りです。

 

佐々野:本当ですか。良かったです。

 

生島:PICFAの原田さんと東馬がやり取りをしていて、それがきっかけでこのプロジェクトに携わらせていただきました。

 

佐々野:イベントされてましたもんね。

 

生島:そうです。アートと家具でコラボして。

 

「これからの挑戦」

佐々野:実は今度PICFAに壁画をお願いしたいなと思ってるんですよ。来年ぐらいに。再来年宇美小学校が150周年なんですよ。古い学校なんですよ。大々的にしたいのはしたいけど、コロナの中どうなるかなというのもありつつ、そういうのを150周年の記念事業として、小学校の校舎に壁画を描きたいという話をしてるんですよね。できたら町の協力も得たいので。町も去年100周年だったんですよ。100周年の事業ができなかったのでコロナで。お金が少しその分が余っているらしくって、今年事業を募集して、来年度にするらしいんですよね。それにちょっと応募してみようと思ってます。宇美町100周年記念事業と宇美小学校150周年という形になれば面白いなと思って。

 

生島:それは素晴らしい取り組みになりそうですね。ぜひ東馬も関わりたいです。実は東馬は中学校の家具を一部手掛けさせてもらったりしていますよ。

 

佐々野:そうだったんですか。

 

生島:子ども達のロッカー作ったりとか。そこの校舎の中の家具系の建付けを東馬も携わったり。

 

佐々野:すごいですね、色々手広く。

 

生島:そういう事も出来ますので。宇美小150周年でも何かしら関わりたい。

↑※写真は大川桐英中学校

 

佐々野:そうですよね。そういう風にまた繋がるといいですよね。

 

生島:今東馬は色んな活動をしていて。1つ1つやって終わりじゃなくて、ちゃんと次に繋げていこうって。

 

佐々野:そうですよね。新しい事していかないとやっぱり面白くないですよね。

 

生島:佐々野さんの今後の事もどんどん追いかけていきたいと思っています。

 

佐々野:ありがとうございます!実は私、宇美町の教育を考える会に入りました。校長先生と町づくり課と保護者代表とみたいな感じで18人、町の中で。多分コロナの事もあってですね、どうしていこうっていうのが多分あるんだと思います。だからそれを考えていこうという会ですね。良い事ですよね。やっぱり宇美町はすごく閉鎖的な所もあって、イベントしても盛り上がらないと言われていた場所なんです。お隣の隅町という所は、色んなイベントをしてて盛り上がっているんですが、一歩宇美町に入ればしーんとしてるんです。観光する所があまりないんです。宇美八幡宮というのが全国的に有名で、子どもが産まれたら、県内外から皆集まってという所があるんですけど、それ以外はパッとせず。

 

生島:なるほど、、今日は時間取っていただいてありがとうございました。今後の宇美町を救う佐々野さんに強力させていただいたという事で誇らしく思います!

 

佐々野:そんな風になったらいいですよね!笑

 

生島:今日はありがとうございました!

 

…Vol.3へ続く

前回の記事はこちら

聖火トーチで繋がる思い~佐々野 美緒子さん~ Vol.1

 

 

 

〜Editor〜

Promotion ITARU

STRA design Promotion ITARU

パッケージデザイン・リノベーションデザイン等の経歴を持つ。現在は家具やインテリアに関わる空間デザインや演出・企画、Webデザインやコンテンツ作りなどを手掛けるプロモーションの現場で働いている。環境問題やエネルギーに興味があり、洋服をなるべく買わないことを目指している。キャンプ好き・珈琲好き・カフェ巡り好き。最近は天体にはまっている。休日はボランティア活動で汗を流している。

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